歯医者の経営を取り巻く環境は年々厳しくなっており、倒産・廃業件数が過去最多を更新し続けています。人口減少や競争激化、人材不足、デジタル化への対応など、複合的な要因が経営を圧迫している状況です。一方で、正しい戦略を持つ医院は着実に成長しており、二極化が進んでいます。
この記事では、2026年時点の最新データをもとに歯科業界が直面している課題を整理するとともに、厳しい状況を乗り越えて安定した経営を実現するための具体的な対策や成功するためのポイントを解説します。
これから開業を検討している方にも、すでに経営中の方にも役立つ情報をお届けしますので、ぜひご覧ください。
目次
歯医者の経営は厳しい?歯科業界の現状を確認

近年、歯医者を取り巻く経営環境は急激に悪化しています。その背景にはいくつもの要因が複雑に絡み合っているため、従来のビジネスモデルでは対応が難しい状況が生まれています。
この厳しい現実を理解するために、まずは具体的なデータとともに歯医者の倒産・廃業が増加している根本的な原因を探っていきましょう。
歯医者の倒産数は過去最多を更新
帝国データバンクの調査によると、2025年の歯科医院の倒産件数は25件で、2024年の通年27件に迫る水準となっています。また、休廃業・解散を含めた市場からの退出件数も2025年に126件と過去最多を更新しました。
また、廃業時の経営者の平均年齢は69.3歳と70歳に迫っており、高齢化による事業継続困難が廃業増加の大きな要因となっています。廃業の最高齢は90歳超で、後継者不足の深刻さを示しています。新規投資や経営改善を行わないまま、年齢とともに院が老朽化し、そのまま廃業に至るパターンが全国で増えています。
個人経営歯医者の収益は年々低下傾向にある
2025年11月公表の厚生労働省の第25回医療経済実態調査によると、個人立歯科診療所の損益差額は約1,549万円となっています。この金額に、医療法人の院長給与水準(約1,458万円)を差し引いた場合、実質的に残る利益は100万円以下となってしまいます。
この厳しい状況を生み出している理由のひとつが、物価の高騰です。個人立歯科診療所の損益差額は消費者物価指数と比較して長期的に回復傾向が見られず、1981年を100とした場合に2024年は74程度にとどまっている一方、物価指数は141まで上昇しており、実質的な収益の低下が続いています。
こういった状況を受け、税制上のメリットや組織的な経営の必要性から、個人院から法人化する動きが広がっており、医療法人数は増加傾向にあります。法人立の方が収益構造を整えやすい面もあり、今後も個人院の割合は減少していくと見込まれます。
歯医者・歯科業界の経営が厳しいと言われる5つの理由!

歯医者の経営が厳しいのは、一つの原因ではなく複数の要因が同時に影響しているためです。それぞれの課題を正確に把握しなければ、効果的な対策を打つことはできません。ここでは、歯科業界に共通する5つの主要な課題を解説します。
①人件費や物価の高騰
近年、歯科医院の経営コストは急速に膨らんでいます。厚生労働省の第25回医療経済実態調査によると、歯科技工委託費が前回調査比5.9%増と高い伸び率を示しており、材料費・医薬品費(3.9%増)とともに費用増の主要因となっています。これは、円安や物価高騰の影響で、インプラントや補綴に使う材料のコストが上がり続けているためです。
一方で、給与費も3.3%増と上昇しており、人材確保のために賃上げを余儀なくされている医院が増えています。スタッフの給与を引き上げながら材料費も高騰するという二重の圧力が、収益を圧迫しています。
こうしたコスト増に対して、診療報酬の改定はコスト上昇分をカバーするには不十分な水準で推移してきました。2026年度診療報酬改定で30年ぶりの大幅引き上げが決まりましたが、現時点では経営改善への効果は限定的とみる声も少なくありません。
②人口減少による患者数の減少
厚生労働省の2024年歯科疾患実態調査によると、う蝕(虫歯)の罹患率は長期的に低下傾向にあります。特に子どものう蝕保有率は1980年代以降大幅に改善しており、フッ化物配合歯磨剤の普及や保護者の予防意識向上がその背景にあります。治療を目的とした来院が減少し、予防・メンテナンスへのニーズが高まっているため、従来の「治療中心」モデルでは収益維持が難しくなっています。
また、少子高齢化による人口減少も患者数の減少に直結しています。特に地方では若年層の都市流出が顕著で、残った高齢患者が主要な患者層となり、治療内容・収益構造の変化への対応が急務となっている状況です。
一方で、厚生労働省の医療施設動態調査によると、歯医者の数は全国約66,00施設と依然として多く、患者獲得競争は激化しています。競争に勝つために広告費を増やせば、それがまた経営を圧迫するという状況に苦しむ医院も少なくありません。
③人材不足
歯科業界における人材不足は長年の課題です。特に歯科衛生士の不足は深刻で、2024年以降は新卒求人倍率は23倍を超えています。また、新卒歯科衛生士の3年以内離職率が高く、結婚・出産を機に離職した「潜在歯科衛生士」は15万人以上存在するとされています。
採用が難しい背景には、立ち仕事が中心で体力的な負担が大きい、土曜診療が一般的で休日が少ない、給与水準が他業種と比較して低いといった労働条件の問題があります。経営が厳しい状況では待遇改善も困難であり、採用難→スタッフ不足→既存スタッフの負担増→離職という悪循環が起こりやすい構造です。
人材が確保できないと診療枠を減らさざるを得なくなり、収益がさらに落ち込みます。経営と採用の問題が相互に影響し合う点が、この課題の厳しいポイントともいえます。
歯科業界の人材不足については以下記事でも詳しく解説しているので合わせてご覧ください。
歯科医師・歯科スタッフの人手不足の理由とは?乗り切るための最新戦略
④歯医者経営者の高齢化
帝国データバンク「歯科医院の倒産・休廃業解散動向」によると、廃業・解散した歯科医院の経営者の平均年齢は69.3歳で、70歳に迫っています。経営者の平均年齢が60歳を超えており、特に地方では高齢の院長が多く、新規投資への意欲低下や体力的な限界から廃業を選ぶケースが増えています。
2023年5月に開催された日本歯科医師会「第8回歯科医療提供体制等に関する検討会」では、歯医者管理者の約9割が将来の継承について「不明」または「予定なし」と回答しており、後継者問題の広がりを示しています。
マイナ保険証対応やオンライン資格確認システムの導入など、電子化への対応も高齢経営者には重い負担です。「あと数年で閉院するつもり」であれば投資回収が見込めないとして、設備投資を断念してそのまま廃業するケースも増加しています。
⑤タイムラグの見落としによる黒字倒産
歯科医院の経営に特有のリスクとして、黒字倒産があります。売上が立っているにもかかわらず手元の現金が不足し、支払いができなくなるケースです。その最大の原因は、保険診療の入金に約2ヶ月のタイムラグがあることです。
歯科医院の収益の多くは保険診療ですが、窓口で受け取れるのは患者負担の3割分のみ。残り7割は審査・支払基金を経て約2ヶ月後に入金されます。この間にも人件費・家賃・材料費・リース代などの支払いが先行するため、売上が増えているときほど資金繰りが悪化しやすい構造です。
無計画な設備投資や急激な患者数の増加が重なると、帳簿上は黒字でも現金が底をつく事態に陥ります。キャッシュフローを正確に把握し、資金繰り表を常に更新する習慣が、黒字倒産を防ぐための基本です。
経営に失敗しがちな歯医者・歯科業界の特徴とは?

倒産・廃業する歯医者には、共通する経営上の弱点があります。治療技術が高くても、経営的な視点が欠けていると長続きしません。
ここでは、経営に失敗しがちな歯医者に共通する4つの特徴を紹介します。自院に当てはまる点がないか確認してみてください。
人材育成を軽視している
採用・教育・待遇のいずれかが欠けると、スタッフの定着率は下がります。給与や休暇などの待遇が業界水準を下回っていたり、入職後の教育体制が整っていなかったりすると、スキル不足や早期離職につながります。特に歯科衛生士はその傾向が顕著で、離職のたびに採用コストと教育コストがかさみます。
人材を「コスト」として捉えるのではなく、「投資」として育てる視点が重要です。研修機会の提供、キャリアパスの明示、日常的なフィードバックの仕組みを整えることで、スタッフが長く働き続けられる職場になります。スタッフが定着すれば患者との関係も安定し、医院全体のサービス品質が向上します。
設備が不十分で効率が悪い
設備の老朽化や不足は、スタッフと患者の双方の満足度を低下させます。診療の効率が悪ければスタッフの負担が増え、患者にとっても居心地の悪い空間になります。必要な機器が揃っていないと診療の幅も狭まり、高付加価値な治療を提供できなくなります。
設備投資は一度に多額の資金が必要になりますが、リースを活用するなど段階的に進める方法もあります。院内の清潔感や動線の整備も含め、スタッフが働きやすく患者が安心して通える環境づくりを継続的に意識することが大切です。
資金の使い方に課題がある
経営が行き詰まる医院の多くは、資金管理が感覚的になっています。固定費と変動費の区別があいまいで、どこにどれだけコストがかかっているかを把握していないケースも珍しくありません。特に、売上に対して広告費・人件費・材料費がどの割合を占めているかを定期的に確認することはとても大切です。
また、収益が見えているうちに設備投資や内装改修を重ねるなど、手元資金を使いすぎてしまうパターンも危険です。適切な運転資金を常に確保し、投資判断の際はキャッシュフローへの影響を事前にシミュレーションする習慣をつけましょう。
歯科業界のトレンドを把握できていない
患者ニーズは変化し続けています。予防歯科の重要性が高まる中で「治療だけ行えばよい」という意識のままでは、既存患者の定着も新患獲得も難しくなるでしょう。また、SNSや口コミサイトを通じた情報発信が医院選びに影響する時代に、情報収集・発信を怠ることは機会損失につながります。
業界のトレンドを定期的にキャッチアップし、自院の診療コンセプトに取り入れる姿勢が必要です。セミナーへの参加や専門メディアの購読に加え、患者からのフィードバックを収集・分析する仕組みも有効です。
歯医者・歯科業界の経営を成功させる3つのポイント!

経営を安定させるためには、日々の診療に追われるだけでなく、経営者としての視点を持って医院を運営することが不可欠です。
成功している歯科医院に共通する取り組みを3つにまとめました。開業前・開業後を問わず参考になる内容です。
経営方針をしっかり定める
「どんな患者に、どんな治療を提供する医院にするか」という基本方針が定まっていないと、診療内容も採用基準も広告の方向性もブレてしまいます。保険診療中心にするのか、インプラントや矯正など自費診療を強化するのか、予防歯科に力を入れるのかを明確にしましょう。
経営方針は開業前に決めておくのが理想ですが、既存医院でも見直しは可能です。方針が定まることで、スタッフも採用基準も診療体制も一貫性が生まれ、患者にとっても「この医院らしさ」が伝わりやすくなります。
情報収集を徹底する
開業前には診療圏調査が必須です。開業予定エリアの人口構成・競合医院の数・患者層の特性などを分析することで、適切な立地選定と診療コンセプトの設定が可能になります。感覚や思い込みではなく、データに基づいた判断が失敗リスクを下げます。
情報収集の手段としては、歯科業界専門のセミナーへの参加も有効です。最新の経営トレンドや診療技術の動向を継続的に学ぶことが、競争力の維持につながります。
加えて、歯科業界に特化した経営コンサルタントの活用も選択肢の一つです。一般のコンサルタントよりも、歯科特有の診療報酬制度や採用市場の実態を熟知したコンサルタントを選ぶことが重要です。
優秀な人材を十分に確保できている
収益を安定させるためには、患者数と診療体制のバランスが重要です。一般的な目安として、以下の規模感が参考になります。
| 想定患者数(1日) | ユニット数の目安 | スタッフ数の目安 |
| 15〜19人 | 2台 | 院長+衛生士1〜2名+助手1名 |
| 20〜25人 | 3台 | 院長+衛生士2〜3名+助手1〜2名 |
| 30人以上 | 4台以上 | 勤務医追加も検討、衛生士3名以上 |
※医院の診療内容・診療時間・治療単価によって異なります。あくまで目安として参考にしてください。
スタッフ数が不足していると患者を受け入れる体制が整わず、収益の上限が下がります。採用を後回しにせず、患者数の増加に合わせてスタッフ体制を先手で整えることが経営安定の鍵です。
歯医者経営が厳しい時代を乗り切る対策例をご紹介!

課題を把握したうえで、次は実際に「何をするか」が重要です。ここでは、厳しい経営環境を乗り越えるために有効な対策を具体的に紹介します。自院の状況に照らし合わせながら、取り組みやすいところから始めてみてください。
コストや集客の「見える化」を進める
歯科医院の経営改善では、まず経営データを可視化することが重要です。数字を把握することで、感覚ではなくデータに基づいた経営判断ができるようになります。まずは次の指標を定期的に確認する習慣をつけましょう。
- 月別・曜日別の患者数と売上
- 治療内容別の収益(保険・自費の比率)
- 人件費率・材料費率・広告費率
- 新患数・再診率・キャンセル率
これらのデータを把握することで、どの時間帯が収益効率が高いか、どのコストが削減できるかを客観的に判断できます。
実務では、レセコン(レセプトコンピュータ)のデータを活用すると効率的です。クラウド型レセコンであれば、月別患者数や売上、保険診療と自費診療の比率などを簡単に集計できます。データをCSVで出力し、曜日別の患者数や売上を分析すれば、予約枠の最適化や診療体制の見直しにも役立ちます。
また、会計ソフトと連携することでコスト構造の可視化も可能になります。歯科医院では、人件費率は売上の30〜40%、材料費率は10〜15%程度が一つの目安とされています。これらをダッシュボードなどで定期的に確認できるようにしておくと、経営状況の変化にも早く気づくことができます。広告費についても、アクセス解析ツールなどを併用すれば費用対効果を把握しやすくなるでしょう。
さらに、予約管理システムを活用すると、新患数・再診率・キャンセル率をリアルタイムで確認できます。歯科医院では再診率80%以上、キャンセル率10%未満を目安にするとよいでしょう。予約リマインド機能を活用すれば、無断キャンセルや当日キャンセルの減少にもつながります。
こうしたクラウドツールを導入すれば、スタッフの事務作業を大幅に削減でき、経営データをもとにしたPDCAを回しやすくなります。
コストについては以下の記事でも触れていますので、ぜひあわせてご覧ください。
歯科衛生士の採用単価の相場は?求人コストを抑える6つのコツ
webやSNSをうまく活用する
現代の患者の多くは、医院選びにインターネットを活用します。そのため、デジタルマーケティングへの取り組みは集患力に大きな影響を与えます。基本的な取り組みとしては、以下が挙げられます。
- ホームページの整備:治療内容・料金・スタッフ紹介・アクセス情報を分かりやすく掲載。オンライン予約機能も有効です。
- Google ビジネスプロフィールの管理:口コミへの返信・写真の更新・診療時間の正確な掲載を徹底する。
- SNS活用:院内の雰囲気・スタッフの紹介・健康情報の発信などで、患者との継続的な接点を作る。
ただし、医療法に基づく広告規制には注意が必要です。虚偽・誇大な表現や比較広告は禁止されているため、適切な情報発信を心がけましょう。
働きやすさ・環境整備で定着重視の採用を行う
人材確保において、採用コストだけに目を向けるのは非効率です。採用よりも定着に投資することで、長期的なコストを抑えられるのです。具体的な取り組みとしては以下が効果的です。
- 時短勤務・育休制度など、ライフステージに合わせた働き方の整備
- 残業削減・有給取得促進などの労働環境改善
- 評価制度の透明化とキャリアパスの明示
- 業務マニュアルの整備による教育コストの削減
スタッフの離職率を下げることは、採用費の削減と診療の質の安定化につながります。また、業務を仕組み化してマニュアル化することで、新人でも一定のサービスが提供できるようになり、院長やベテランスタッフへの依存度を下げることができるでしょう。
歯科衛生士の離職率については以下記事でも詳しく解説しているのであわせてご覧ください。
【口コミあり】歯科衛生士の離職率は7割超え!?原因・対策と辞めた後
高齢者ニーズや予防歯科など歯科業界のトレンドを意識する
少子高齢化の進行により、患者の年齢構成は変わり続けています。高齢患者が増える中では、治療中心のモデルから予防・メンテナンス中心へシフトすることが収益の安定に直結します。
具体的な取り組みとしては、定期検診・SPT(歯周病サポーティブセラピー)の患者を増やすことが有効です。一度来院した患者をメンテナンス患者として定着させることで、安定した来院サイクルと収益が生まれます。また、訪問診療の充実や介護施設との連携も、高齢社会に対応した事業モデルとして注目されています。
一方、都市部では審美歯科・ホワイトニング・マウスピース矯正など、美容ニーズとの融合型サービスへの需要も高まっています。自由診療を組み合わせることで、保険診療の収益減を補う収益構造を作り出せるのも、厳しい歯医者経営を上向かせるための重要なポイントといえるでしょう。
M&Aや法人化・グループ化も視野に入れる
後継者がいない場合、廃業だけが選択肢ではありません。M&A(事業承継)、法人化、グループ化など、医院の存続と発展を両立させる方法があります。
- M&A:第三者への医院売却・承継。患者・スタッフを引き継ぐことができるため、地域医療の継続にもつながる。
- 法人化:税制上のメリットや組織運営の効率化が期待できる。事業承継もスムーズになりやすい。
- グループ化:複数医院の統合により、規模の経済・専門性の向上・リスク分散が可能になる。
M&Aは近年歯科業界でも活発化していますが、立地・設備・患者数・スタッフ状況によって買い手がつきやすい医院とそうでない医院の差があります。早めに専門家に相談し、選択肢を広げておくことが重要です。
歯医者の経営に関するよくある質問と回答

開業を検討している歯科医師や、経営課題を抱えている院長から寄せられることが多い疑問について、Q&A形式でまとめました。こういった疑問を解消しておくことで、より具体的な経営計画が立てやすくなるでしょう。
Q:歯医者を開業するタイミングはどれくらいが多いですか?
勤務医として複数の医院で経験を積み、一定の技術力と経営感覚が身についた30代前半〜40代が開業のピークとされています。
しかし、開業準備には通常1年以上かかるため、計画は早めに始めることが大切です。金融機関からの融資審査でも一定の自己資金があると有利です。立地選定・診療コンセプトの策定・スタッフ採用などを逆算してスケジュールを組みましょう。
Q:歯医者を開業する際には、開業資金はどれくらい必要ですか?
歯科医院の開業資金の金額は年々大きく増加している傾向があります。そのため、開業する際には多額の資金が必要になってきます。
2010年代においては5000万~7000万程度の開業資金で開業できていたものが、最近では1.5倍〜2倍ほど必要になることもあります。そのため、開業前の資金準備とともに回収までのシミュレーションを行うことが非常に重要です。
Q:歯科業界では、開業医の年収はいくらくらいが相場ですか?
歯科医師全体の平均年収は約810万円(平均月収62万円、賞与63万円)ですが、開業医に限ると年収800万円程度が中央値となっています。ただし、これはあくまで平均的な水準であり、経営の規模や手腕によって大きく差が出ます。
実際には800万円を下回る開業医も存在するのが今の日本の歯科業界の現状です。
Q:開業時の設備投資で失敗しがちな点はどこでしょうか?
開業時に陥りがちな設備投資の失敗例として、以下が挙げられます。
- 必要以上に高額な機器を一度に揃えすぎてキャッシュが枯渇する
- 患者数の見込みに対してユニット台数が多すぎる(稼働率の低下)
- リース返済が月の固定費を圧迫し、経営の余裕がなくなる
- 内装に予算をかけすぎ、運転資金が不足する
開業時は必要最低限の設備から始め、患者数の増加に合わせて段階的に追加投資する方が安全です。リースと購入のどちらが有利かは税理士と相談し、キャッシュフローへの影響を事前に試算しておくことが大切です。
Q:開業後何年で黒字化するものですか?
一般的に、順調に集患できた場合は開業から1〜2年で月次黒字化、3〜5年で累積黒字化(借入返済を含む)を達成するケースが多いとされています。ただし、立地・競合環境・診療コンセプトによって差は大きいです。
目安として、開業3ヶ月で新患150〜180人以上、1年で1日20〜25人の来院が達成できれば、経営は安定軌道に乗りやすいと言われています。開業初期の集患が後の経営を大きく左右するため、開業前から広告計画・内覧会・地域への挨拶回りなどを計画的に進めることが重要です。
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歯医者の経営は、歯科業界全体で厳しい状況が続いています。経営を安定させるためには、コスト管理・マーケティング・デジタル化への対応など多岐にわたる取り組みが求められます。その中でも、人材確保と定着は経営の根幹で、優秀なスタッフがいなければどんな戦略も実現することができません。
採用の失敗は経営コストに直結するため、質の高い人材を効率的に採用することが重要です。最新のトレンドをキャッチアップしながら、外部の専門パートナーをうまく活用することも、これからの歯医者経営には欠かせない視点です。
歯科業界に特化した採用代行サービス「デンタルサイヨウブ」では、歯科衛生士・歯科助手・受付など、歯医者に必要な人材の採用から定着までを総合的にサポートしています。その取引実績も豊富で、顧客満足度も92%と高い人気を誇っています。採用効率の向上とコスト削減を同時に実現したい方は、ぜひご検討ください。
<参考資料>
・帝国データバンク|レポート倒産集計 2025年上半期報(2025年1月~2025年6月)
・医療施設動態調査
・2025年5月の全国のコンビニエンスストアの店舗数
・2024年 歯科疾患実態調査
・2023 年 5 月 31 日『第 8 回歯科医療提供体制等に関する検討会』 日本歯科医師会

