新しい人材を雇いたい時の強い味方が、求人サイト。歯科業界の中で特にメジャーな存在として知られているのが、「ジョブメドレー」です。ジョブメドレーは求人数も国内トップクラスの大手求人サイトで、医療・介護分野に特化しているため「良い求人が集まりやすい」とSNSでも話題になっています。
そんなジョブメドレーですが、「採用した人がすぐ辞める」との口コミも…。この口コミは果たして本当なのでしょうか?もし本当なら、その原因は何なのでしょうか?
この記事では、「ジョブメドレーで採用した人がすぐ辞める」と言われている理由と、実際に利用している方の口コミをピックアップ。よくあるトラブルや対処法、スタッフの離職率を下げるためのポイントもあわせて解説していきます。
ジョブメドレーで採用した人はすぐ辞める?原因も調査
業界特化の求人サイトは、一般的に専門職に強い傾向にあります。求職者側は希望職の条件を絞って仕事探しがしやすく、採用者側も「この仕事で働きたい」と思って利用する方が多いことから、質の高いスタッフが集まりやすいというメリットがあります。
ジョブメドレーは、そんな業界特化型の求人サイトのひとつで、医療・介護分野の求人を扱っています。歯科衛生士の求人でもトップを争うほど人気で、SNSでは「就活するならまずジョブメドレー」という声も聞かれます。
就活しようと思って、とりあえずジョブメドレー登録したり、自分で探してみてるんだけど、託児所ありで探すとやっぱり限られてくるな〜。保育園受かってるかどうかにもかかってくる……
— milkÿ (@za_moonlight) December 15, 2023
そんなジョブメドレーに、どうして「すぐ辞める」という悪評がたっているのでしょうか?歯科衛生士にスポットをあてて、その原因を探りました。
すぐ辞める原因① 歯科衛生士の高すぎる求人倍率
ジョブメドレーで採用した人がすぐ辞めると言われる原因には、「歯科衛生士自体が人材不足」という社会状況も影響していると考えられます。
歯科衛生士は長年人手不足に悩まされていて、2023年度の歯科衛生士新卒就職者の求人倍率は23.3倍となっています。つまり、20以上の歯科医院で1人のスタッフを取り合っている状況にあるわけです。他院がより良い条件を提示している場合、「やっぱりあっちに…」と転職を考えてしまうのも仕方がないといえます。
日本歯科衛生士会が実施した「歯科衛生士の勤務実態調査報告書」(令和2年)によると、歯科衛生士の76.4%が転職経験を持っているのだそうです。専門職は横のつながりも多い職で、特に歯科衛生士の場合は学校経由での情報共有も盛んです。離職率が高い歯科医院は、それだけ就職先や転職先に選択されにくくなってしまう可能性があります。
しかし、こちらも社会的な風潮によるものが原因のため、どこの求人サイトでも同じ。ジョブメドレーだけが特別「すぐ辞める」というわけではないことがわかります。
すぐ辞める原因② ライフスタイルの変化
近年、医療・介護人材の多くはライフスタイルの変化でも転職を考えることが多いようです。
歯科衛生士は特に、9割以上が女性という職業です。体力を消耗する仕事な上、勤務条件も厳しいままでは、出産や子育てといったライフステージの変化で辞めざるを得ない状況になることもあるでしょう。また、産休や育休の制度はあるものの、実際にはスタッフ不足で取得しにくいという声もよく耳にします。
こういったライフスタイルの変化による離職は、どちらかというと長期で勤務しているスタッフの方が多そうですが、その対応を見ることで職場環境に不安を抱いたスタッフが早期退職をしてしまう可能性はあります。
しかし、こちらも「ジョブメドレーだからすぐ辞める」というわけではなく、ライフスタイルに合わせた働き方を模索する歯科衛生士や現代の働き方の風潮によるものだと考えられます。
すぐ辞める原因③ ミスマッチ
ジョブメドレーで採用した人がすぐ辞めると言われる原因のひとつが、次のような「ミスマッチ」です。
- こんなに忙しいとは思わなかった
- 思っていたような人間関係ではなかった
- 思っていたよりも残業が多かった
- 給料が安い
上記のようなミスマッチは、求職者側と採用者側の認識のズレから起こるもの。求職者側だけでなく、採用者側も「思っていた人材とは違う…」と思ってしまう経験はいくらかあるはずです。こういったギャップはある程度仕方がないかもしれませんが、早期離職の大きな原因とされていますので、採用活動中からミスマッチを防ぐ努力が必要です。
ただし、ミスマッチによる早期退職はジョブメドレー特有のものではないため、「ジョブメドレーで採用した人はすぐ辞める」という悪評とは関係なさそうです。どちらかというと、ジョブメドレーは求人情報の掲載可能文字数も多く、写真も他サイトよりも多く掲載できることから、訪問・応募前でも職場の環境が分かりやすいサイトになっています。こういった職場環境を見える化している求人サイトは、お互いのミスマッチを防げ、「スタッフがすぐ辞める」ということも防げるでしょう。
実際にジョブメドレーを利用した人の口コミ・評判
上記から、早期に辞めてしまった方はどこを使っていたとしても辞めていた可能性が示唆され、「ジョブメドレーで採用した人はすぐ辞める」というのは、実際には正しくないのではということが分かりました。
それでは、実際に利用した人の口コミはどうなのでしょうか?求職者の視点と、採用担当の視点から見ていきましょう。
ジョブメドレーの求職者側の口コミ
まずは、求職者側のジョブメドレーの口コミや評判をチェックしてみましょう。
ジョブメドレーの良い口コミ・評判
まずは良い口コミからです。
「転職エージェントは、ブラック求人紹介するイメージがあるから怖い」
なら、ジョブメドレーがおすすめ。登録しても電話は、きません。LINE登録しておけば、近所の求人が毎日届きます😊求人だけ見たい人も、登録必須です!
(Pr)https://t.co/7nXtNelfc2— くみ@ママ看護師 (@nurse_kumimama) March 13, 2024
LINEで気軽に転職活動ができるなんて、便利ですよね。「開いたらすぐジョブメドレーの通知が来てた」という声も多く、効率的に就職活動ができそうです。
ジョブメドレー登録してみたらスカウトメールいっぱいきてモテモテになった気分を味わってる
— ひーた (@kikurage112) June 27, 2022
業界トップクラスの案件数を誇るジョブメドレー。スカウトメールをいただいてから面接、採用に繋がることも多いようです。多くの案件の中から「これは」というものが見つけられない時、こういったアプローチがあると嬉しいですね。
ジョブメドレーには、他にも下記のような口コミ・評判が多く寄せられていました。
- 細やかな対応が良い
- 面接前に連絡をくれるため安心して転職活動ができる
- 勤続支援金があるのが嬉しい(2025年1月1日以降停止)
- しつこい電話がないのが良い
ジョブメドレーでは、離職率を下げるために継続勤務60日以上で勤続支援金がもらえるという制度がありましたが、厚生労働省による職安法改正に伴って2025年1月1日以降は、転職サイトにおけるお祝い金は全面的に禁止されてしまいました。しかし、それでも魅力的な案件が数多く掲載されており、使いやすいサイトであることは間違いなさそうです。
ジョブメドレーの悪い口コミ・評判
続いて、求職者側の悪い口コミを見てみましょう。
とりあえずジョブメドレー情報違うぞ(笑)
— あちん (@masamuneou) December 10, 2021
募集内容と実際の勤務条件が違うとの口コミは一定数あります。やはり、ミスマッチが問題の離職はある可能性がありそうですが、こういった情報に関しては歯科からの発信を信じるしかありません。
ただ、期限がなく成功報酬制で「出しっぱなし」でOKの記事を掲載しているサイトは、古い情報のままである可能性が0ではありません。「ジョブメドレーだけが情報が違う」ということはないかと思いますが、複数のサイト情報を比べてみると、更新時期の違いからどっちが正しいか見抜けるかもしれませんね。
求職者側の悪い口コミ・評判には、ほかにも下記のようなものがありました。
- 採用側が優位な感じで対応される
- 「他にも候補がある」というと嫌な間が空くことがある
- スカウトが来たのに書類選考で落ちた
- スカウトメールが多い
どうやら、これらの悪い口コミは、採用側とのコミュニケーションが上手くいかないことで書かれているようです。スカウトしたのにお断りをしたり、忙しくて返信できなかったりということも、採用の中ではよくある話です。
「医院側がもうすこし丁寧な対応をとってくれても…」と思うでしょうが、そもそもスタッフ不足で求人を出しているわけですから、多少粗くなってしまうのも仕方がないのかもしれません。うまく切り替えて就活すれば、もっと良い出会いが待っているかもしれませんよ。
ジョブメドレーの採用担当者側の口コミ
求職者側のジョブメドレーの口コミは、案件数やスカウトが多く、LINEなど便利な機能が多い反面、採用側とのコミュニケーションに難を感じている人もいるように見受けられました。
それでは、反対の、採用担当者サイドでは、ジョブメドレーはどのように映っているのでしょうか?口コミや評判を見ていきましょう。
ジョブメドレーの良い口コミ・評判
まずは、良い口コミや評判からです。
ずっと求人はwebでしてたので久々折り込み求人出してみたけど散々でした💦来なかったけど5万かかった💦
その後ジョブメドレー出したらいっぱい来たのでやはり求人はwebですねー。— パン茶宿直 (@panchasyukuchok) December 22, 2022
ジョブメドレーで求人を出したらたくさんの応募があったという口コミは、SNSに多く投稿されていました。折り込みや紙の求人雑誌の掲載は、会社や紙面の大きさに寄りますが、大体3万~20万円ほどかかってしまいます。しかも、掲載したところではまらなければ応募が0ということも少なくありません。それを考えると、訴求力があり成功報酬で募集ができるのは、かなりありがたく感じますね。
ジョブメドレーの採用費用について、詳しくは【歯科医院経営者向け】ジョブメドレーの採用費用と料金体系完全ガイドで徹底的に解説していますので、参考にしてみてください。
ジョブメドレーの採用者側の口コミには、ほかにも下記のようなものがありました。
- 採用するまでコストがかからず、採用活動が安く抑えられる
- 応募から面接設定までのフォロー体制が良い
- 求職者と直接やりとりができるためスムーズに採用決定まで進む
システマチックにスムーズに採用ができるのは、特に歯科医院やクリニックのように採用も院長も兼業されて忙しい方にとってありがたいですね。
ジョブメドレーの悪い口コミ・評判
反対に、悪い口コミや評判も見ていきましょう。
ジョブメドレーで入社した人、今年に入って3人の退職平均日数41日ww
1人目は2か月(お祝い金貰える日)、2人目は面接時の虚偽で9日、3人目は52日。
自分で動いて就活しないから?スマホピコピコで探せるから?
当日に今日で辞めますって簡単に辞める人ばっか💢
もうジョブメドレーで募集すんの辞めて😩— 鹵めGLAYER🐶 (@GlowingMegu) May 30, 2020
こちらは、実際にすぐ辞めるスタッフに現場が疲弊してしまっている口コミです。ジョブメドレーで採用されても、残念ながら長続きしない方はいるでしょう。1~2カ月で辞めて、せっかくの採用コストも教育に使った労力もパーになってしまうのは、採用者側としてはかなり苦しいところです。
対策として、例えば、下記のように面接までによく吟味している方もいます。
うちは採用は大体ジョブメドレーです。
長続きする方、半年位で辞めてしまう方、半々です。自己PRなど書いていない方には面接に進む前に履歴書と職務経歴書を添付してもらってよく吟味してから面接までするか決めています。概ね満足しています。— 事務長かな? (@kewa4GG9OtRqUAn) July 17, 2023
それでも、辞めていってしまう方は半数程度いるのは辛いところかもしれませんね。ただ、こちらは前述のように「ジョブメドレーだからすぐ辞める」というわけではなく、社会的な要因やミスマッチが原因かもしれません。スタッフが辞めないよう、魅力的な職場にしたいですね。また、スタッフに職場環境をヒアリングして対策が打てるかどうかもよく吟味したいところです。
ジョブメドレーには、ほかにも下記のような口コミがありました。
- 2回連続で1日で退職されてしまったが、それでも手数料が発生した
- スカウト通数が多い
1日での退職は、もしかしたら手数料を返金してもらえる可能性があります。ぜひ【採用担当者向け】ジョブメドレーの返金規定はある?利用規約を徹底解説を参考にしてみてください。
ただ、ジョブメドレーのスカウト通数は最大200通/1日とたしかに多いです。他業務を兼任する採用担当者からすれば、文面もチェックも中々難しいところですが、チェックが甘いと「同じところからまた来てる」「ここは落ちたところなのに」と火種になってしまうこともあります。
しかし、スカウトメールは、案件数の多いジョブメドレーで埋もれてしまわないための重要なツールです。本業で忙しく難しいと感じる場合は、採用代行をお願いしたり、採用専門のスタッフを配置することを検討しても良いかもしれませんね。
ジョブメドレーでよくある3つのトラブル
口コミから見てもジョブメドレーの評価は高く、求職者、雇用側共に便利な求人サイトであることがわかりました。しかし、ジョブメドレーではいくつかトラブルが起こってしまうこともあると言います。
そこで、よくあるトラブルを3つご紹介します。
トラブル① 採用した人材がすぐ辞める?
採用した人材がすぐに辞めることは、よくあるトラブルのひとつです。しかし、この問題はジョブメドレーに限ったことではなく、どの求人サイトでもあり得る話です。
成功報酬という性格上、どうしてもすぐスタッフが辞めてしまうと損害が目立ってしまうようですが、歯科衛生士は圧倒的な売り手市場にあるため、どうしても他の医院と取り合いになってしまいます。離職率を下げられるよう、職場環境を見直し、働くことに魅力を感じてもらえるようにしたいですね。
トラブル② スカウト機能の精度が低い?
ジョブメドレーでよくあるトラブルが、スカウトメールの問題です。
- 同じ医院から何度もスカウトが来る
- 遠すぎる医院(東京と北海道など)からスカウトが来る
- 面接で落ちた医院からスカウトが来る
- 辞める予定の医院からスカウトが来る
など、ともすれば笑い話にされてしまうようなスカウトもあります。そのため、「スカウト機能の精度が低いのでは」と言われることも少なくありません。
これは、実はシステム上の事故で、採用者側がスカウト範囲を絞り込めていないことで起こります。特に、同じ地域でスタッフを探している場合は、面接で落としてしまった方や辞めた方に対して送ってしまうこともありますので、よく注意するようにしてください。また、もし送ってしまったことに気づいたら、誤送してしまったことを謝罪することも重要です。
トラブル③ 「勤続支援金」がもらえない
前述のように、ジョブメドレーを通して採用された方が60日以上勤務すると「勤続支援金」がもらえていました。しかし、この勤続支援金制度は、「求職者により公平で透明性の高い就職活動環境を提供する」という目的で2025年1月1日を境に停止されてしまっています。そのため、「ジョブメドレー=勤続支援金がもらえる」と思っている方は、「もらえなくてがっかり…」ということもあるかもしれません。
しかし、こちらはジョブメドレーだけでなく日本の法律で決まったことですので、反対に「お祝い金があるから…」と言っているサイトの方が危ないと言えます。トラブルを避けるためにも、お祝い金システムが廃止されたことはぜひ覚えておきましょう。
「すぐ辞める」トラブルを回避する3つの方法
ジョブメドレーに限らず、「すぐ辞める」というのは、採用の大きなトラブルです。採用後の定着率を上げるための方法にはどのようなものがあるのでしょうか?詳しくご紹介していきます。
求人票のミスマッチを減らす
ミスマッチを減らすことができれば、早期退職のリスクを減らすことができます。ミスマッチを防ぐためには、まず求人票の下記のポイントを見直してみましょう。
- 写真を掲載しているか
- 求人票に正しい情報(給与、勤務時間、勤務場所、福利厚生など)か
- 実際に働いている人の声が掲載されているか
- 医院が大事にしていることや強みが掲載されているか
求人票を作るコツは、どんな医院なのかイメージしやすくすることです。それが分かれば、どんなスタッフが来てほしいのか(例えば、明るくコミュニケーションが取れる人がほしい、厳格できっちりしている人がほしいなど)も分かるでしょう。
写真を掲載するのは、実はとても大事です。どんな患者さんが多いのか、どんな設備がありどんな機械が入っているのか、どんなスタッフがいるのか、どんな院長なのか…。枚数が多ければ多い程、医院で働くイメージをつけられるでしょう。
また、勤務条件は常に最新のものにするのも忘れないようにしましょう。求人票の情報が古くなっていた場合、ミスマッチが起こり「こう書いてあったのに…。」と不信感を抱かせるもとになってしまいます。他サイトも含め、定期的に確認するようにしましょう。
そのほか、実際に働いているスタッフや先輩が「どんなことにやりがいを感じるのか」「好きな瞬間は何か」「入ってくるスタッフに一言」などの声を掲載するのもおすすめです。医院が大事にしていることや強みが明確な場合、それを全面に打ち出すことで、他の医院との差別化を図ることも可能です。
面接時の確認を怠らない
面接や見学は、ミスマッチを防ぎながら良い人材を集めるための欠かせない工程です。
見学をすれば、実際の医院の雰囲気を知ってもらい内定後のイメージをつけてもらえます。誰を、どんな人と、どのように、どんな場所で働くのかが分かるよう、設備や患者の層等も詳しくお話できると良いですね。
見学を成功させるために重要なのは、「ウェルカム」の気持ちを忘れないことです。挨拶からはじめ、人当たりの良いスタッフにも対応してもらい、些細な質問にも丁寧に対応するようにしましょう。もちろん、医院が整理整頓されているか、清潔であるか、スタッフどうしの仲はどうなのかなども、求職者は見ていますよ。
面接も、実際にじっくりとコミュニケーションをとることで、求職者の人柄や雰囲気を知ることができます。また、求職者側にも医院の指針や業務内容を知ってもらえるチャンスです。勤務体制や教育内容の擦り合わせもしておくことで、働き始めて「こんなはずじゃなかった…」となるのを防ぐことができますよ。
面接や見学については、歯科医院の面接担当が知っておくべき面接・見学時の成功ポイントもぜひチェックしてみてください。
働きやすい環境の整備
歯科衛生士は、常に人材不足の環境に置かれているため、「ダメかも…」と思うとすぐに転職をしてしまう人も少なくありません。そのため、働きやすい環境を作り、維持することがとても重要になります。
例えば、歯科医院の場合、スタッフや院長との人間関係が原因で辞めている人は、実は多いです。
学生時代はふたつの歯科医院で歯科助手のバイトをしました💋
どちらも町の歯医者さんで小さいところ。片方は暖かい雰囲気、片方はパワハラ院長でした。
パワハラのとこは3ヶ月くらいでドロンしました。小さい職場かつ医者という圧倒的な権力をもってると逃げ場がないので最悪です。学校とかもそう?
— 大高あみ (@coach1028ami) October 29, 2019
働きやすい環境を作るには、まずはコミュニケーションです。日々のコミュニケーションや挨拶、朝礼などから良好な人間関係を作りましょう。
また、勤務の時間帯の調整や産休・育休など福利厚生を充実させるのも重要です。前述のとおり、9割以上が女性という歯科業界では、出産後に復職するケースも少なくありません。事実、厚生労働省によると、令和5年の歯科衛生士の全国の平均年齢は37.8歳となっています。人手不足の歯科医院では、特に子育て中の方も働けるような環境の見直しをすることで、求人の応募数を一気に伸ばすことができるかもしれません。
どのような環境が良いのか、どのような対策が効果的なのかについては、【離職多数】スタッフが定着しない歯科医院の特徴10選と対策徹底解説で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
教育やキャリア形成
「採用が終わったら終わり」ではなく、ちゃんと教育やキャリア形成まで考えることも重要です。
何も教えてもらえずすぐに実践の場に入れたり見ているだけの日々を過ごさせたりすると、数日でスタッフは辞めてしまうかもしれません。
反対に、医院に合うように色々教えたり、将来医院を引っ張っていくイメージを持ってもらえたら、かなりのモチベーションになるはずです。実際、歯科衛生士の仕事を継続して続けているスタッフの6割以上は仕事にやりがいを感じていると答えています。「患者さんの歯をキレイにできた瞬間」や「難しい仕事ができた瞬間」、「患者さんと打ち解けた瞬間」など、人によってやりがいの理由は様々でしょうが、なんらかのやりがいがあるということは、離職を防ぐ重要なキーワードと言えます。
やりがいを生むのは、教育やキャリア形成です。「スタッフがすぐ辞める…」とお悩みでしたら、ぜひ検討してみてください。新人教育については歯科衛生士の新人教育を成功させる!効果的なチェックリストの作成と活用法も参考にしていただければ幸いです。
ジョブメドレーで歯科衛生士の採用を成功させるには
ジョブメドレーはとても優秀なサイトですが、有効求人倍率20倍以上の歯科衛生士の採用はとても難しく、今日明日掲載を始めたところで優秀な人材がすぐに確保できるとは限りません。
それでは、どうすれば採用を成功させる確率が上がるのでしょうか?
求人サイトを複数登録する
ジョブメドレーは、掲載案件も業界最大級の大きなサイトです。しかし、大きいが故に案件が埋もれてしまうことがあります。求職者は、仕事を探していく中ですべての案件を見るわけではなく、2ページ目、3ページ目とページ数が進むにあたってどんどん離れていってしまいます。その結果、後ろの方で埋もれてしまっている求人案件は見つかりにくくなってしまいます。
そこで、おすすめなのが、複数の求人サイトへの登録です。求人サイトによって絞り込みの形式が違うため、競合が多い地域でも露出の機会は高まるでしょう。
グッピーやデンタルスタイルといった求人サイトは、成功報酬型ではない求人サイトなため、見ている層が異なり効果的な可能性があります。
ハローワークと併用
ハローワークの求人も、ジョブメドレーにいない層に求人を見てもらえる点でおすすめです。
ハローワークに登録した求人案件は、Indeedなどの媒体でも見られるため、歯科業界にまだ入っていない人にも訴求することができます。歯科衛生士や歯科技工士などは資格が必要なため歯科業界に特化したサイトで探した方が効率的ですが、資格不要の歯科助手の場合は特に良い求人方法かもしれませんね。
無料で掲載できるのも嬉しいポイントです。
院内の張り紙やHPで求人情報を掲載する
院内での張り紙や知人紹介、歯科医院ホームページの求人情報から応募が来ることもあります。
求人サイトを通しての応募よりも近しい間柄で医院のこともよく分かってくれている人が応募することから、比較的継続して働いてくれるスタッフが多いようです。
コピペで良いので、圧倒的に高い応募率のジョブメドレーと並行しながら、張り紙やホームページでの求人募集をしてみても良いかもしれませんね。
SNS活用もアリ
ジョブメドレーで案件が埋もれてしまっているなら、XやインスタグラムなどのSNSを活用するのも、ジョブメドレーにいない層に求人情報を見てもらえる可能性があるため、おすすめです。
SNSを使用して求人する場合は、写真や文章が自由なので、スタッフの人柄や医院のことがよく分かってミスマッチも防げるでしょう。ジョブメドレーで応募してきた人に教えれば、「こんな雰囲気の医院です」ということが伝えられるため、採用後のミスマッチを防ぐこともできそうです。
採用代行サービスに依頼
ジョブメドレーの採用は、多くのサイトやサービスを利用することが効果的ですが、採用費用がかさんでしまったり、採用にかかる時間がどんどん増えてしまったりということが辛いところです。
そんな辛いポイントを解消するのにおすすめな方法が、採用代行サービスに依頼することです。採用代行サービスは、求人票の作成やメール対応、面接など採用にかかわるすべてのことを代わりにやってくれるサービスです。
採用のプロが携わることで、医院にマッチした良い人材をより効率的に採用しやすくなります。採用代行サービスは、複数のサイトへの支払いも一本化でき、場合によってはそれぞれお願いするよりも価格が抑えられることもあります。ジョブメドレーにプラスして求人を出したい場合は、ぜひ検討してみてください。
歯科衛生士の定着率を高め、医院の評判をあげよう!
今回は、「ジョブメドレーで採用した人は辞める人が多い」という口コミについて、どうしてそんな評判がたっているのか原因を突き止め、実際はどうなのかSNSの口コミなどをもとに検証しました。
その結果、歯科衛生士の早期退職や離職率が高いのは業界全体の問題で、ジョブメドレー自体はむしろ離職率を下げられる仕組みを備えている優秀なサイトだということが分かりました。
さらに、この記事では、ジョブメドレーのよくあるトラブルや離職率を下げる方法、ジョブメドレーと組み合わせるのにおすすめな求人方法についても深堀りしてご紹介しました。
業界として高い離職率の歯科衛生士ですが、労働環境の見直しやミスマッチを防げれば、定着率を高められる可能性は十分あります。定着率の高い医院は雰囲気も良くなり、患者さんにも伝わります。すべてを好循環にさせるためにも、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。